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転職したり、結婚したりしてたら、更新おろそかになってました…。


by spring-springer
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華氏911

9月17日(金)見に行ってきました。今回はほとんどネタばれです。悪しからず。

 タランティーノが、カンヌで「ただ、映画として面白かったから。政治的にどうのこうじゃない。」と言っていましたが、言いえて妙でした。

 最初の説明のところが、多少頭を使いながら見ないと、わかりにくいせいか、両隣の人から、寝息が聞こえてきました…。

 でも、後半になってくると、ムーア監督自身の映像が、たくさん出てきて、「議員自身の子供を軍隊に入れて、イラクに派遣してください。」という、突撃映像なども出てきて、ムーア監督っぽい映画になってきます。

 なにより、かにより、衝撃的だったのが、イラクに派遣されている兵士が、戦車の中で、
音楽聴きながら、攻撃しているということでした。かなり、ハードなノリノリの曲なんです。
「この音楽聴くと最高に盛り上がるよ!」というセリフが信じられませんでした。

 勝手に、私の中で、大岡昇平の戦争文学の「俘虜記」みたいな世界を勝手に想像していたわけです。映画を見たら、殺す、殺さないの切迫した考えなんて、あとから、自省して生まれてくるものなのだと思いました。

 後々のシーンでは、「人を殺す瞬間には自分の何かを殺すんです。そうしないと、人なんか殺せない。もう、僕はイラクには行きたくない。」という、兵士もでてきます。

 厳密に言えば、これは、ドキュメンタリーではないと思います。
ブッシュ再選を阻止したい、ムーア監督が作ったのだから、映像の撮り方、編集の仕方。
かなり、主観的なドキュメンタリーだとは、思いますが、それでも、やはり、見る価値があります。

 たしかに、最後の「無知であることにより、搾取されてる。」ということに気がつくべきなんですね。 ちょっと、今回はムキになってしまいました。でも、いろいろ考えさせられたということで、

評価は88点。
by spring-springer | 2004-09-18 17:33 | 映画欲