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転職したり、結婚したりしてたら、更新おろそかになってました…。


by spring-springer
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美輪明宏 音楽会

美輪明宏 音楽会_a0025035_15301181.jpg12月3日(金)に、美輪明宏音楽会か、デューク更家足やせウォークかという濃~い選択を迫られ、美輪さんのコンサートにしました。どちらも、ネタ的には美味しく捨てがたかったけれど仕方ないですね…。

会場についた瞬間思ったのが、「こ、香水臭い!前の席のオバサンがきっついのしてるのかな~?」と内心思っていました。最初はそれほど(?)気にもならなかったのですが、だんだん香水に酔ってくる感じ。さらに、モクモクと出てくるドライアイスの白い煙…。

美輪さんファンの友達に聞いたところ、美輪さんは著書の中で、「自分の香りをみんな持つべき。」と語っており、友達も、自分の好きな香りを探したようです。しかし、ある時、「パルコ劇場で美輪さんの公演をした時に、下(?)の階のレストランから、香水の香りがきつい!」と苦情がでた。という話を聞き、友人はMY香水はあきらめたのこと。うーんさすが美輪さん。

話を、音楽会に戻します。

構成は、まず春、夏、秋、冬と日本の四季を歌い、間にお話が入ります。

お話がとても面白かったです。夏のお話は、「変な浴衣を着るくらいなら、着ないほうがまし。」とか、冬は、「寂しい歌が多いけれど、あの冬のあくまでも、潔癖な清らかさ。が好き。」などなど。お話の端々に美輪さんの美学を感じました。

他に面白かったお話は、「占いで、吉だの凶だの言っているけれど、凶は決して悪い事ではないの。凶はいくら外にある運命の扉を叩いても開かないだけであって、そういう時は、自分の教養、知識、技術など、自分を磨き貯蓄しておく時期なのよ。そして吉のときに打って出るのよ。別に悪い事でもなんでもないのに、大殺界などといって、人を脅すような事を言うのは、ただの詐欺師のペテン師よ。」

「日本だと、女性の価値が若いということのみに置かれていて、美しく年齢を重ね、知性、教養、気品が滲み出ている、大人の女性が少ない事が悲しいわね。そのような女性が年下の男性と恋に落ちても何の問題もないのよ。」

「死にたいと思うような別れや、素敵な思いでは、芸術。音楽、小説、絵画…なんでもいいのだけれど、そういったものに昇華させて、それで、そういう思い出をきれいに包んでおくのよ。そうして、年をとった時に、そっと、開けてみたりするものなのよ。」

いろんな人生経験を積んだ美輪さんならではの含蓄があるお言葉。

2部は独り芝居のなかに歌を織り交ぜたり。
2部の方が強く、美輪さんの美学が出ている選曲でした。

年の差が2倍ほどもある、年上の女性の知性教養、気品にあこがれて
恋に落ちる、年下の美青年との恋の歌や、

清純可憐な少女が、港のジゴロに恋に落ち、堕落していってしまい、
中年を過ぎ初老にになった時にようやくそのジゴロと小さなお店を出し、
落ち着いた生活を送っていたところ、アメリカから来た女に、その男を取られてしまうという
お話の「ボン・ヴォヤージュ」とか…。

あとは、「愛する権利」「愛の賛歌」。
男も女も老人も、若者も、みんな愛し愛される権利がある。
という歌も、お話も、美輪さんが語ると、説得力がありました。

感心したのが、しぐさの美しさ。
ひとつひとつの手の動作。動きが、とてもきれい。
まさに、貴婦人

この音楽会、全てに美輪さんの美学、心意気が満ちていました。

脱帽!
by spring-springer | 2004-12-06 15:59 | 音楽欲